どうも〜(´・ω・`)
最近はフリゲとかあんまりプレイしなくなった筆者ですが、かつてフリゲにハマっていた時期があり、面白そうなゲームがあれば片っ端からプレイしていたことを最近のことのように思い出します。
「あんまり、面白いゲームソフトが無いな」「ソシャゲにも飽きたな」という方は、是非ネット上で公開されているフリゲをやってみては如何でしょうか。アマチュアの方が製作されたものですが、市販のゲームより面白いと思えるものは沢山ありますし、市販のゲームには見られないような挑戦的なゲームが多い印象を受けます。
今回は、RPGだけに絞って、かつてプレイしたフリゲの中から、特に「これはプレイしておいて損はない」と言えるものをご紹介したいと思います。フリゲですから、プレイ環境さえ整っていれば、勿論無料です。
ただ、若干の注意点ですが、プレイしたのはもう随分前ですし、内容はかなり忘れています。それでもオススメ出来るのは、「面白かった」という印象が未だに強く残っているからです。あと、最新のゲームと比較すると、どうしてもグラフィックは劣ります。おそらくスーファミ時代のゲームと同じぐらいでしょうか。グラフィックを重視する方には合わないかもしれません。
また、繰り返しになりますが、プレイしたのはもう何年も前の話です。なので、今でもダウンロード出来るかは正直分かりません。現在もダウンロード出来るかどうか、調査出来ていないため、悪しからずご了承下さい。
それから、フリゲをよくプレイする方にとっては、有名なゲームばかりなので、あんまり変わり映えしないラインナップかもしれません。その点も悪しからずご了承願います。
作品紹介
では、早速作品の紹介へと移りたいと思います。
① 夜明けの口笛吹き
・制作者:kiichi 様
・公開年:2003年?
・クリア時間目安:10時間程度?
・おすすめ度:★★★★★
RPGツクール2000で製作された短編RPGです。戦闘は、昔ながらのフロントビュー&コマンド式なので、特に目立ったものは無いかと思います。まあ、さすがにフリゲに高度なものを求めることは出来ないので、戦闘については目を瞑るしか無いかもしれません。
ただ、雰囲気や音楽、扱っているテーマは一級品。ちょっと内容は忘れちゃいましたが、自分の名前も分からない主人公が、見知らぬ世界に流れ着き、真実を求めてシリアスな世界を旅する・・・というものだったと思います。選択肢によってエンディングが変わるマルチエンディングシステムを採用しており、物語の結末が一つでは無いのも魅力の一つ。
物語が後半に近づくに連れて、徐々に世界の真実が明らかになっていく展開は、鳥肌もの。10時間未満でサクッとプレイ出来るのも良いですね。
この作者様の感性と言いますか、言葉の選び方がとても素敵で、一つの小説や映画を観ているような感覚になります。10年以上前に公開された作品ですが、これをプレイした当時は、「下手なRPGをプレイするより、よっぽど面白い」と感動したのを覚えています。戦闘を楽しむというより、物語や世界観を楽しむという感じなので、シナリオ重視の人(シリアスな雰囲気でも大丈夫な人)にはオススメしたいですね。
② Persona The Rapture
・制作者:kiichi 様
・公開年:?
・クリア時間目安:10〜15時間程度
・おすすめ度:★★★★☆
上記「夜明けの口笛吹き」と同じ制作者様が作られたRPGツクールXP製のゲーム。タイトルに「Persona」と入っているので「あれ?」と思った方も居るかと思いますが、そうなんです。こちらのゲーム、超人気RPG「ペルソナ」の外伝的作品になっています。
ペルソナを装着し、スキルを使って弱点を突くという点だけでなく、アギとかジオといったスキル名やアイテム名まで原作に準拠。原作同様にコミュのようなものも存在し、仲間との間で絆を深めていくことも出来ます。まさにペルソナですね。
個人的には、コミュ活動(というか、仲間との回想)が非常に面白かった記憶があります。ちょっと笑ってしまうような下ネタあり、思わず考えこんでしまうような哲学的な話あり。本家ペルソナでは味わえないような深みがあります。上述の通り、この作者様は言葉選びが抜群なので、キャラも魅力的ですし、テンポの良い会話も読んでいて面白い。
また、メインシナリオも本家ペルソナに負けないぐらいしっかりしており、カレンダー制ではなく、各シナリオを進めるごとに物語も進行していくという形になっているので、いちいち面倒臭い予定管理をしなくて済んだのは個人的にgood。シナリオの途中で入手出来る「紙切れ」というアイテムを使うことによって、仲間との回想を見ることが出来ます(紙切れを入手損ねた場合でも、後で救済措置あり)。僕がペルソナに対して抱いている不満点を解消してくれているので、「お、この作者さん、よく分かってる!」って感じです。
人によって、合う・合わない はあると思いますが、ペルソナ好きであれば、一度はプレイしてもらいたい作品です。きっとお気に入りのキャラも見つかりますよ。
但し、戦闘バランスはちょっとおかしいような気がしました。サクサク進むことが出来るのは良いですが、戦闘で苦労することは皆無ですし、正直あんまり弱点とか関係無かったような気がしないでも無いです(ラスボスも瞬殺だった気が・・・)。戦闘でのやりごたえを求めている人には合わないのではないでしょうか。
あと、「ペルソナ」の世界観や設定を借りているゲームですが、権利関係は大丈夫なのでしょうか・・・?ちょっとその点だけ心配だったので、戦闘バランスが悪い点と合わせて、−1点とさせて頂きました。
③ Seraphic Blue
・制作者:天ぷら 様
・公開年:2004年
・クリア時間目安:50時間以上
・おすすめ度:★★★☆☆
RPGツクール2000製の長編RPG。「セラブル」の愛称でフリゲ界では超有名な作品です。クリアまでの時間はなんと50時間以上。なので、サクッとプレイしたいという人には向いておらず、本腰を入れてプレイ出来る人じゃないとかなり厳しいです。
ちなみに、正直に申し上げますと、途中から難しすぎてクリア出来ていません・・・。難易度は、かなり難しい部類に入ると思います。戦闘は独自システムを採用しており、戦略性が高く非常に斬新です。序盤は適当にやっていても何とかなりますが、中盤以降は、初見のボス戦の1回目は全滅がデフォ。どんな行動パターンなのかを見極めて、正しい行動を選択していくことになるので、まるで「詰将棋」のような感じですかね。
シナリオも全体的に「暗い」です。登場人物はそれぞれ「傷」を抱えており、救いようのない展開が続くので、かなりプレイする人を選びます。「こういう暗い雰囲気がたまらない!」という人じゃない限り、大半のプレイヤーは途中で挫折する気がします。ただ、序盤・中盤に張られた伏線の回収の仕方は素直に「凄い」と思いました。
難しすぎる難易度と異常なまでに暗い雰囲気。この2点において、プレイヤーを突き放すような印象を受けたので、そこだけマイナス評価ですが、合う人には合うと思いますし、「フリゲでおすすめの長編RPGを一つ挙げろ」と言われたら、間違いなくセラブルを推します。何だかんだ言ってもこの作品の完成度は群を抜いてますね。
④ イストワール
・制作者:t-k 様
・公開年:2004年?
・クリア時間目安:20時間程度(1周目)
・おすすめ度:★★★★★
RPGツクール2000製の中編ダンジョン探索型RPG。行方不明の館主により、館に集められた主人公たちが、世界崩壊の危機を防ぐべく、館の外に広がる色んなダンジョンを探索しながら、その原因へと迫っていく・・・というシナリオです。
複数のエンディングが用意されており、実際の時間の経過に伴って、徐々に世界が崩壊していくという独自システムを採用しています。そのため、全てのエンディングやイベントを網羅するためには、周回プレイが必須のような仕様になっています。
このゲームは、良い意味でも悪い意味でも、あまり説明してくれません。どのダンジョンから探索を始めるかはプレイヤーの自由ですし、途中で出くわすボスと戦うかどうかもプレイヤーの任意。なので、人によっては「一体何をすればいいの・・・?」と路頭に迷うかもしれません。だけど、個人的にはこの不親切さがたまらなく好きでした。
本格的なダンジョン探索が売りであり、罠や謎解き要素がふんだんにありますし、アイテムや武具収集も癖になります。また、このゲーム全体に漂う不思議な世界観がツボにハマってしまい、戦闘自体は単純なフロントビュー&コマンド式にもかかわらず、2週プレイしちゃいました。多分、フリゲの中で、2週以上プレイしたのは、このイストワールと後述するシルフェイド幻想譚だけなんじゃないかな。
シナリオ自体も凄く良いのですが、色んなダンジョンを探索したいという人には、間違いなく一番オススメ出来るフリゲです。
⑤ 今の風を感じて
・制作者:アルファナッツ 様
・公開年:2007年
・クリア時間目安:10時間未満
・おすすめ度:★★★☆☆
こちらもRPGツクール2000製のRPG。戦闘はアクティブバトルであり、目押しなどの要素あり。レベルや装備といった概念がなく、街やダンジョンなど、至るところに落ちている「チップ」と呼ばれるものを使って、キャラのステータスを強化していくという独自システムを採用しています。
シナリオは・・・・・・。すみません。ちょっと詳しい内容は忘れちゃいました。。何かのゲームの続編らしいのですが、このゲーム単体でも十分楽しめたのを覚えています。サクッとプレイ出来るので、手軽に遊べるRPGをやりたい人にはオススメ出来る作品です。
但し、あまりやり込み要素などは無かったような気がします。本当に淡々とシナリオを追っていく感じ。あと、主人公たちの強さは上述のチップに依存しているので、あまりにも適当にチップを集めていると後半キツくなります。実際、僕はチップがそんなに重要だとは知らずに、適当にゲームを進めてしまい、ラスボスまで進んだところで詰んだ事をはっきりと覚えています(最初からやり直しました)。
なので、こちらのゲームをプレイする際は、チップ集めにだけは気を配りましょう。
⑥ ゆめにっき
・制作者:ききやま 様
・公開年:2004年
・クリア時間目安:人によって大きく異なる。
・おすすめ度:★★★★☆
RPGツクール2003製のフリーゲーム。正直、RPGというジャンルではないので、ここで紹介しようか凄く迷ったのですが、その独特の雰囲気・世界観がずば抜けているため、是非とも取り上げたいと思いました。
このゲームは、マンションの一室に暮らしている「窓付き」という名前の女の子が、夢の中の世界を歩き回るだけのゲームです。マンションから外に出ることは出来ず、夢の中の世界でも、「エフェクト」と呼ばれるアイテムを入手するだけ。「エフェクト」の中には、意味のある効果を発するものもあれば、全く意味の無いものもあり、「エフェクト」を収集する意味も目的もプレイヤーには一切明かされません。
また、ゲーム中、会話やイベントらしきものは一切無く、敵とのエンカウントといったものもありません。ある特定の条件を満たせば、エンディングを見ることも出来るのですが、謎多き展開ゆえに、しばしば「鬱ゲー」と呼ばれ、作者様による解説も一切なされていないので、ゆめにっきファンによる種々様々な考察がネット上で繰り広げられています。
この何とも言えない不思議な世界観にハマる人が続出した作品であり、メディア展開や二次創作まで生まれ、未だに根強い人気を誇るゲームです。僕も、かつてプレイした際、この世界観にハマった一人であり、何とかクリアしようと頑張った結果、40時間ぐらいかけてクリアした思い出があります(ちょっと攻略サイトも見ました)。
今でもたまにプレイしたいと思うような作品です。ただ、特定のストーリーがあるというわけではないですし、鬱展開もあるので、プレイする人は選びます。それでも一度はやって欲しいゲームですね。
⑦ シルフェイド幻想譚
・制作者:SmokingWOLF 様
・公開年:2005年
・クリア時間目安:(1週するだけなら)5時間程度
・おすすめ度:★★★★★
異常なまでに自由度の高いRPG。天空に浮かぶ大陸に降り立った主人公が、15日後に滅んでしまう運命にある世界を救うべく、未来を変えるために冒険するというストーリーです。
ゲームの進行に伴って徐々に時間が経過し、15日経過した時点で世界は滅んでゲームオーバーとなります。それまでの間、何をしようとプレイヤーの自由。世界が滅びるまで宿屋で寝ているだけでも良いし、見知らぬ土地を訪れてイベントを見てもOK。経過した時間によって、刻々と世界は変化し続けており、ある程度時間が経過してしまうと、壊されてしまう街などもあります。
そのため、このゲームを全て堪能しようと思えば、周回プレイが前提。単にクリアするだけなら、1週するだけでも大丈夫ですが、まだ見ていないイベントなどを見るためには、2週、3週する必要があります。また、ゲームの進め方によっては、1日目にゲームクリアも可能なため、ファンの間で最短クリアを目指すタイムアタックなども行われています。それぐらいやり込み要素が多く、人気の高い作品です。
キャラグラフィックや戦闘システムなどは全てオリジナルで、作品としての完成度はフリゲの中でも間違いなくトップクラス。関連作品として、「シルフェイド見聞録」という作品もあり、僕はそちらのゲームも大好きです。
⑧ Ruina 廃都の物語
・制作者:枯草章吉 様
・公開年:2008年
・クリア時間目安:10時間程度
・おすすめ度:★★★★☆
ネットでおすすめのフリゲなどを検索すれば、必ずと言っていいほど名前が挙がるのが、この「Ruina 廃都の物語」。中世ヨーロッパ風の時代設定の下、古びた地図のようなマップをカーソルを合わせながら進んでいき、色んな仲間やアイテムを駆使しながらクリアを目指すというものです。俗に言う「ゲームブック風RPG」。
まるで一冊の本を読んでいるかのような感覚に陥る卓越した文章力は、素直に脱帽するレベルです。また、ゲームバランスが絶妙であり、ゴリ押しだけではクリア出来ませんし、パーティ編成などをよくよく考えて進めなければならず、非常にやりごたえのある難易度に仕上がっています(かと言って、ライトユーザーではクリア出来ないという程ではないです)。
主人公の冒険の拠点となる街には、昔ながらのRPGに登場するような酒場や鍛冶屋が存在し、いかにもRPGらしい雰囲気がプンプン漂っています。「洞窟」とか「竜」といったキーワードを聞いて、ピンと来る人はやってみて損はないんじゃないでしょうか。プレイしてみれば、何故ネット上で神ゲー認定されているのか、その理由が分かると思いますよ。
総評
以上、8本のフリゲを紹介しましたが、ここで挙げたゲーム以外にも、個人的に面白かったフリゲは沢山あります。ちょっと書き切れないので割愛しましたが、また機会があれば「マニアック編」として記事にするかもしれません(笑)
それで、最後に、名作と呼ばれるフリゲの特徴と言いますか、条件のようなものを。
一つは、「完成されたストーリーを見せる」というタイプのゲームです。このタイプのゲームの場合、卓越した表現力がなければ成立しないので、しばしば作者の独善に陥りがちで、場合によってはクソゲー認定されかねない危険性を秘めています。
今回紹介したフリゲの中でも、「夜明けの口笛吹き」や「Rersona The Rapture」は、このタイプに属すると思いますが、数少ない成功例と言えるのではないでしょうか(勿論、好き嫌いの分かれるところであり、批判的意見も目にします)。
もう一つは、「とことん自由度を高め、ゲームの進め方をプレイヤーに委ねる」というタイプのゲームです。
今回フリゲを紹介していて、このタイプのゲームが多いことに気が付きましたが、「好き勝手にゲームをプレイする事」自体が、ゲームをプレイする上でのカタルシスに繋がりやすいことの証左ではないかと個人的には思っており、単に独創的な戦闘システムや面白いストーリーにすれば良いというわけではないということを嫌でも意識させられます。
これまでプレイしてきたフリゲの中には、非常に凝った戦闘システムを採用していたり、「この作者さんは、昼夜を惜しんで、このゲームを作ったんだろうなぁ」と、努力の跡が垣間見える作品も沢山ありました。しかし、それも「ほら、このシステム面白いでしょ!?」といった具合に、一方的に押し付けられているような印象を拭えず、残念ながら面白くない作品の方が多かった気がします。
今回紹介した作品の多くは、そんなに凝ったシステムではなく、「イストワール」や「Ruina 廃都の物語」についてはデフォルト戦闘ですし、「ゆめにっき」に至っては戦闘すらありません。それでも、多くのプレイヤーを惹き付けるのには、それなりの理由があるように思えます。
また他にも面白そうなフリゲがあれば、どんどんプレイしていきたいと思います。
最近になってプレイしたフリゲレビュー記事も併せてどうぞ(^^♪