箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

マンガ創作論

初心者(画力の低い人)ほどコマは大きく割るのが良いという話

今日はパソコンの調子が比較的安定しており助かった。 最近は調子の悪い日が多く、今日みたいに安定している日が珍しくなってきてしまった。どうしてもレイヤー数が増えてきて本格的に原稿を仕上げようとすればするほど、パソコンの性能が追いつかずに処理落…

Procreate用の漫画原稿用紙テンプレート(B4)

今更だけど、Procreate用の漫画原稿用紙テンプレートを作ってみた。 「原寸サイズが欲しい」という方は下記リンク先の画像をダウンロードしてくださいまし。 単ページ用 ネーム見開き用 (注※)ただし、はてなブログにアップロードできる画像の最大長辺は100…

「自分が思っている3倍の太さで描け」というのはマジである。

以前、僕はこちらの記事の中で、スカーレット・ベリ子先生の動画を紹介し、先生が「デジタルでアナログっぽい線を描きたいなら、自分が思っている3倍の太さで描け」と指南されていることを紹介した。 pochitto.hatenablog.com 「3倍」と聞くと、いくらなんで…

最後のペン入れ・仕上げ工程で意識することを整理する。

iPad版クリスタを使って、ネーム・下書き作業をずっと続けてきたが、ひとまず作業が一段落ついたので、いよいよ最後のペン入れ・仕上げ作業へと移っていこうかと思う。 結局、ネーム作業で1ヶ月、下書き作業で1ヶ月かかってしまった。途中でPCがぶっ壊れるな…

液タブとiPadを併用しながら漫画を描いた方が良いかもしれない。

僕は少し前に「ネームはiPadで描いた方が良い」という記事を書いた。 pochitto.hatenablog.com 以前までの僕は、ネームからペン入れまで、全ての作業を液タブだけで行っていたんだけど、今から2週間ほど前にパソコン(iMac2019, 21.5)の冷却ファンがイカれ…

ネームはiPadで描いた方が良いことに気づいた。

昨日パソコンがぶっ壊れてしまい、ネーム・下書き作業をiPad Proで引き継ぐことにしたんだけど、これぞ怪我の功名と言うべきか、iPad Proで作業してみて色んなことに気づくことができた。 まず、すごく初歩的なこととして、クリスタの編集データの共有・同期…

漫画のキャラデザに関する覚書

今日は珍しく漫画のキャラデザについての覚書を。 僕は漫画のキャラデザインの考え方はイラストとは微妙に違うと思っていて、凝ったキャラデザにしようとすればするほど、「分かりづらさ」が増していき、最終的にキャラの魅力がうまく伝わっていない感じがす…

下書きのフェーズで意識したいことを確認する。

さて、ネームが完成したので、これから「下書き」のフェーズに移っていこうと思う。 本来、僕は漫画を描くときに、「下書き」と「ペン入れ」はほぼ同時にやることが多く、もし締め切りが近いのであればそうした方が良いんだけど、今回は「自分自身が本当に納…

ネームが完成したので意識したことをまとめておく。

やっとこさネームが終わったー。1月に入ってからほぼ丸々1ヶ月かかってようやく完成した。ページ数は全部で51ページであり、もしかするとあと2ページ足すかもしれないが、まあとりあえず形になったと思う。 この1ヶ月間は濃密な日々を過ごすことができており…

「承の後半」から「転」にかけての描き方について考えてみた。

最初からやり直しているネームが30ページぐらいまで進んだので、ここらへんで一度ブログでも書いて、ちょっと頭の中を整理したい。一歩ずつ。一歩ずつ。 前回も触れたとおり、「キャラの魅力とは関係のないストーリー説明をしない」という点を意識しつつ、微…

ネーム・コマ割りにおける「説明」の入れ方についての考察

この1ヶ月間で、ボツにしたものを含めて80ページほどのネームを描いてきた。ちなみに、過去に描いたネームを振り返ると、ペン入れした完成原稿を含めて、全部で500ページを超えるネームを描いた計算になる。 んで、こんだけ描いてようやくほんの少しだけネー…

いい加減に「ストーリー思考を捨てろ」と自分に言い聞かせたい。

前回のブログで、「読切漫画については構成とか起承転結とかどうでも良い。主人公の意志や行動を、面白い画で演出しろ」という話をさせてもらった。実は、この点については、ぶっちゃけ以前から薄々気づいており、過去にこのような記事を書いたこともある。 …

読切漫画に関しては「構成」や「起承転結」なんて関係ない。

今回ネームをやってて、ようやく読切のことがちょっとだけ分かってきたんだけども、殊に読切漫画に関しては「構成や起承転結なんてほとんど関係ない」ということを実感するようになってきた。 jump-manga-school.hatenablog.com 例えば、こちらの記事にもあ…

ネームに取り掛かる前にイメージラフから描いていく。

現在、ネーム作業に取り組んでいるんだけど、がっつりとネームを描く前に、まずはイメージから描き出そうと思い、iPadのProcreateを使って、イメージラフのようなものから描き始めることにした。 とは言っても、イメージラフについては、去年からコツコツと…

プロットを完成させるまでの流れとネームで意識すること。

昨年の11月頃から練ってきた作品のイメージをブラッシュアップしつつ、なんとかプロットが完成した。プロットというか、箱書きみたいなものかな。あとは、この箱の中身(具体的なシーン)を考える作業をネームと並行してやっていこうと思う。 ここまでプロッ…

「イメージを練る」ということとネーム作業との関係性について

少し前に、「イメージを描き出す作業」を優先してやっているという話をしたばかりなんだけど、ラフスケッチも含めて現在26枚ぐらい描き出すところまできた。 最近は、iPadのProcreateを使ってラフスケッチを描くようにしていて、Pinterestとか写真資料集を眺…

今年も残り2ヶ月になったので今後の方針を練る。

さて、今年も残すところ2ヶ月となった。 2023年は、年始に掲げた目標を全く達成できていないんだが、途中から自分の弱点や欠点と素直に向き合えるようになり、何だかんだ結果としてはこれで良かったと思う。 もし、自分の実力不足に気づかないまま(目を背け…

本気の模写を100枚描いたので感想を書いてみる。

8月末頃から開始して約2ヶ月。やっとこさ「本気模写100枚企画」を最後まで完走できたので、やってみた感想とか、実感した効果などをツラツラと書いてみたい。 ちなみに、「本気模写」とは、線のタッチ、黒ベタ・トーン、効果線などの細部に至るまで、そっく…

「マガデミー賞」から学ぶ現代における漫画のキャラクター像について。

漫画のキャラクターを表彰する「マガデミー賞」なるものがあることをご存知だろうか(ちなみに、僕は最近知った)。 この賞は、漫画作品を表彰するのではなく、その作品の中に出てくるキャラクターを表彰するという変わった企画であり、2021年に創設されたも…

自分だけの作品テーマについて考えてみる。

昨日に引き続き、絵の個性って一体何だろう・・・って話をします。 昨日の段階では、個性っていうのは「自分だけのこだわりポイントを持つこと」なんじゃないかと考えていたんだけど、そこからさらに考えに耽っていくうちに、こだわるポイントを探す前に「自…

「少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方」について率直に感じたこと。

ここ数日はシナリオ創作系のインプット作業ばかりやっていて、今日もずっと本を読んでいた。それがこちら。 描きたい!!を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方(週刊少年ジャンプ編集部) (集英社単行本) 作者:週刊少年ジャンプ編集部 …

「荒木飛呂彦の漫画術」から学んだこと。

昨日に引き続き、今日も創作ノウハウ系の話をちょっくらと。 今回、読ませて頂いたのは「荒木飛呂彦の漫画術」。今日届いたばかりなんだけど、既に付箋だらけになっているのはご愛嬌ということで。 荒木飛呂彦の漫画術【帯カラーイラスト付】 (集英社新書) …

「シナリオ・センター式 物語のつくり方」を読んだ感想レビュー

今回はシナリオ創作に関する書籍レビューを。 それがこちら。 シナリオ・センター式 物語のつくり方 プロ作家・脚本家たちが使っている 作者:新井一樹 日本実業出版社 Amazon 前回、お伝えしたとおり、シナリオに関するインプットもぼちぼちやっていきたいと…

線に対するこだわりを持つ。

本気模写100枚企画も後半に差し掛かってきて、今日ついに70枚に到達した。 よし、これであと30枚だ。 こんな短期間でも随分と絵が変わったなーと実感する。途中から使うブラシを「しげペン改」に変えたのも大きかったけど、最初の頃と比べてタッチがめちゃく…

ツヤベタとか黒ベタの加工処理のやり方とか。

最近はずーっと模写ばかりやっているおかげで、今までよく分からなかった部分(適当にやっていた部分)がちょっとずつ分かるようになってきた。 分かりやすいところで言うと黒ベタの加工。 今までは何となく感覚的にやっていた部分なんだけど、選択範囲を取…

細い線でアナログ感を出すやり方が分かった。

今日はひたすら模写をやっていたんだけど、線画の概念とブラシの選び方が・・・少し・・・というか、かなり分かってきたかもしれない。今までずっとモヤモヤとしていた部分がパァッと晴れてきたような気分。 というわけで、忘れないうちにメモっとく。 これ…

作家性とか、自分の中にある「好き」とか。

「地獄楽」を連載している漫画家の賀来ゆうじ先生は、かつて自分の作家性に悩んでいたものの、当時アシスタントをしていた藤本タツキ先生と趣味が合い、「自分が好きなものを好きな人がちゃんといる」と気付くことが出来て、自分に自信が持てるようになった…

絵は「面倒臭い」と思った時点で負け。

練習記録2回目。 今日は、面倒くさがらずに細部のディテールを上げることを意識した。やっぱり「面倒臭がらずに細部をこだわる」というのは、絵が上手い人に共通して言えることだと思う。細部への描き込みが尋常じゃないというか。一切妥協しないというか。 …

ビジュアルイメージを優先させるためにはどうすれば良いのか。

ちょっと進んでは、壁にぶつかって、考えているうちに少しだけ光明が見えて、また少しだけ進んで、またまた壁にぶつかって…。創作活動は延々とトライアンドエラーの繰り返しなんだろうなと思う。 そんなこんなで、今日もトライアンドエラーをしていくかー。 …

漫画制作において「自分をさらけ出す」ということ。

noteに投稿されている漫画を色々と読んでいて、とあるエッセイ漫画が目に止まった。 それはいわゆる創作系のエッセイ漫画で、その人は漫画を描き始めた当初、純粋に「楽しい」という気持ちで作品を描いていたものの、そのうち他人の評価を気にするようになり…