箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

ビジュアルイメージを優先させるためにはどうすれば良いのか。

ちょっと進んでは、壁にぶつかって、考えているうちに少しだけ光明が見えて、また少しだけ進んで、またまた壁にぶつかって…。創作活動は延々とトライアンドエラーの繰り返しなんだろうなと思う。

 

そんなこんなで、今日もトライアンドエラーをしていくかー。

 

僕は今、これをやったら上手くいかないというパターンを自分の中で体系化したいと思っていて、そのひとつに「ビジュアルイメージが思いついていない状態で絵を描き始める」というものがある。それをやってしまうと、ストーリー展開を追っかけただけの淡白な絵になってしまって、平たく言えば、ものすごーく微妙な漫画になる。

しかし、「ビジュアルイメージを優先させなければならない」…というのは頭では分かっているんだけど、ビジュアルイメージっていうのは、フックとなるストーリー展開があって初めて思いつくものなので、結局ストーリーを考えることからは逃げられない。ここが本当に難しいなと思う。卵が先か、鶏が先か。みたいな感じ。

 

この点は、まだ自分でもよく分かっていないので、上手く言語化できないかもしれないけど、たぶんビジュアルイメージを牽引しているものは「興味」だと思う。興味の湧いたものはよく調べるし、細かいディテールにもこだわるし、すなわち「良い絵」になる。絵を描くモチベーションの源泉となっているものは間違いなくそういう「興味」である。

だけど、ストーリー展開は文字情報であり、僕の場合はこれが「ビジュアル的な興味」と上手く結びついていない。「ストーリーは思いついているんだけど、ビジュアル的な興味は湧いていない状態」とでも言おうか。うん。たぶんその言い方が一番しっくりくるな。興味が湧いていないから、あんまり調べないし、細部をこだわらないから微妙な絵に仕上がる。つまり、今の僕に必要なのは、「ビジュアル的な興味に裏付けされたストーリー」をフックとして「ビジュアルイメージを拡大していくこと」というか、「ビジュアル的な興味をストーリーに昇華していくこと」というか。

 

まあ、半分以上は何を言ってるのか分からないと思うけど、今僕が直面している問題はそんな感じです。はい。

 

ただ、純粋に「ビジュアル的に興味の持てるものだけを描く」ということが非常に難しいと感じていて、漫画には「何気ない会話シーン」とか「間を繋ぐためのコマ」とか、どうしてもビジュアル的に興味の持てないものがある(特にストーリー漫画ではそういう映画的な演出が多い)。

そういったものを排斥し、自分の興味の持てるものにシフトしていくためにはどうしたら良いんだろうか。ここが本当によく分からない。たぶん、興味に繋がるだけの「観察」がまだまだ足りていないということだろうし、そういった興味がまだまだ蓄積出来ていないということなんだろう。修行不足だなー。

 

ただ、向かうべき方向は何となく分かってきたので、これは自分にとって「前進」と受け取りたいと思う。これからも頑張ろう。もっと描こう。