箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

燃え尽き症候群が鎮火したので5月にやることを考える。

燃え尽き症候群がようやく鎮火(?)し、少しモチベーションも回復してきたので、これから1ヶ月間の予定というか、今後どういうことに取り組んでいくのかをちょっと考えていきたい。

 

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昨日の記事において、僕は「どう書くか」がまだ決まっていないという話をした。

 

これには2つの課題があり、そもそも伝え方の技術が足りていない(画力が不足している)という問題と、僕が伝えたい内容との関係において、果たしてその伝え方が一致しているのか・・・という問題がある。

 

後者に関しては、正直分からない。ただ、ひとつ言えることは、今の自分の技術力はまだまだ未熟であり、技術力を伸ばすことによって、色んな可能性が見えてくるのではないかということだ。「シナリオ・センター式 物語のつくり方」でも次のように指摘されている。

作家性は、技術力がつけばつくほど伸びます。表現力がつけば、表現の幅と深さのレベルが変わるからです。技術の向上によって、作家として見えてくる景色も、描ける世界も変わります。

新井一樹著「シナリオ・センター式 物語のつくり方」13頁

 

下手くそがあーだこーだと御託を並べても仕方ない。練習あるのみ、だ。

伝え方が合っているかどうかなんて、ちゃんと技術を身に着けてから考えれば良い。

 

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そして、僕は、主に2つの点において、技術力不足を感じている。

 

まず1つ目が、「表現の幅の無さ」だ。例えば、キャラの表情ひとつをとっても、写真資料を元にして、それっぽく描くことは出来るが、読者の心に響くようなデザインに昇華出来ていないと感じる。要するに、リアルに描くにしてはデッサン力が足りていないし、かと言って、キャラを記号化してコミカルに描くことも出来ていないし、物凄く中途半端な状態と言える。

 

僕は、昨年の8月から10月末にかけて、約3ヶ月間ひたすら毎日模写をやっていたんだけど、その時によく参考にしていたのが裏那先生の絵であり、要するに「細かい線を描き込んでいくリアル路線の絵柄」を自分に叩き込んでいた。

これはこれでもちろん勉強になる部分も多かったんだけど、今回の作品を描いてみて、自分にはもっと「コミカルな描き方」が必要だと感じるようになった。なんというか、デッサン的な上手さよりも、デザイン的な上手さが求められるというか。そっち方向の表現の幅がなさすぎるなーと。

 

もうひとつは、「コマ割り(演出)の稚拙さ」だ。今回の作品のコマ割りについては、「これはこれでアリ」と思っている一方で、必ずしもキャラの魅力にフォーカス出来なかった部分もあると感じており、もっと他の可能性もあったんじゃないかと思っている。

特にキャラの見せ方の部分で、もっとデカく描かなきゃダメだと感じた。コマから見切れるぐらいのサイズで描いて良いし、もっとドーンと迫ってくるような絵が要る。というか、もっとキャラ描け。キャラから逃げるな。

 

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というわけで、以上の課題を踏まえ、この1ヶ月間は「ページ模写」に取り組もうと思う。

 

ページ模写というのは、その名のとおり、ページを丸ごと模写する練習方法であり、絵だけでなく、コマ割りやフキダシの大きさも全てそっくりに真似して描くというジャンプ編集部もオススメしているトレーニングである。

 

題材としては、コミカル要素の多い堀越先生のヒロアカをメインでやっていこうと思う。堀越先生のヒロアカは、単純に絵が上手いというだけでなく、コマ割りが「ジャンプの王道」という感じがして、「ここぞ」という場面でのキャラの見せ方もめちゃくちゃ上手い。なんとかしてこの呼吸を学びたい。

 

あと、コメディの中では、圧倒的に遠藤先生の「スパイファミリー」も読みやすいと感じる。キャラの描き込み量は簡素で少ないように感じるが、ヒロアカのようなバトル漫画ではないので、むしろこれぐらいの簡素な絵の方がしっくりくる(これ以上描き込んでしまうと、コメディではなくバトル寄りになってしまう)。場合によってはスパイファミリーも模写したい。

 

一応、ルールとしては以下のとおりとする。

 

  • 1日に最低でも1ページ以上模写する。
  • 原則として、絵、セリフ(フキダシ)、コマ、流線・集中線などを全部含めて1ページ丸ごと模写する。
  • 模写対象ページは「印象的なキャラの絵」が載っているページとする。
  • もし模写対象ページの中に緻密な背景が含まれていた場合、その背景部分のみラフでも可とする。
  • キャラの絵に関しては、線・ベタ・トーンなども全て100%再現すること。

 

これをひとまず5月末まで続けよう。その途中経過や結果的なものはまた後日。