箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

マンガ創作論

物語の内容が分かりづらいことはそんなに問題ではない。

これは岡田斗司夫さんの受け売りだけど、最近のアニメ制作では、「とにかく分かりやすく作ってくれ」と製作委員会が現場に要望を出すらしい。 鬼滅の刃なんかが良い例で、「そんなことまで説明しなくていいだろ」と思うようなことでも、セリフを増やしてわざ…

近年の漫画作品は「官能性」を蔑ろにしている。

最近の漫画作品を読んでいて、世界観に引き込まれるものが少ないなーと感じる。 誤解のないように伝えておくと、今の漫画家さんは純粋に画力が高い。マジでビビるぐらい高い。キャラクターデザインも凝ったものが多く、背景の作画もレベルの高いアシスタント…

虚実的な作品における現実と虚構の連続的転換について

記事タイトルにある「虚実的な作品」というのは僕が考えた造語であり、現実と虚構が入り混じった世界観を有する作品のことを指す。 ただし、現実的な要素と虚構的な要素とが合わさっていれば、それ即ち「虚実的な作品」というわけではなく、僕の定義によれば…

抽象的なイメージを共有することの重要性と多様性社会の実現

僕は普段趣味で漫画を描くことが多いが、出版社の編集者と打ち合わせをしながら、仕事として漫画を描くときもある。 まあ、要するに、連載を持っていない売れない作家…というやつだ。本日お話する内容は、そういう売れない漫画家が言う戯言だと思って聞いて…