先日、作業環境としてiPadを導入したいなーという話をしていたばかりなんだけど、気づいたらAppleの整備済製品というやつをポチってしまっていた。人間の欲望というのは末恐ろしい…。
僕が購入したのはiPad Pro 11インチの第3世代(2021)。
僕にとって、M2チップが搭載されている最新モデルは明らかにオーバースペックなので真っ先に除外した。動画編集などの重たい処理をしない限り、M2チップ搭載のタブレットなんて一般人には絶対に不要だと思う。
んで、僕の用途(漫画・イラスト制作)からすれば、M1チップが搭載される前の2018年モデルでもぶっちゃけ良かったんだけど、2021年モデルはRAMメモリが8GB〜であり、メモリは上限レイヤー数に影響してくるため、念には念を入れて2021年モデルにしておいた。
(絵を描く人はCPU性能じゃなくてメモリに着目すると良いかも)
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さて、前置きはこのぐらいにしておいて早速使ってみる。
やっぱり、iPadはProcreateに尽きるなーという感じ。圧倒的に使いやすい。
これを言いたいがために、このブログ記事を書いている…と言っても過言じゃないくらい。
これは僕の感覚的な話だけど、純粋に絵の描きやすさだけでいうなら、CLIP STUDIOよりもProcreateの方が圧倒的に良いと思う。
何と言うか、CLIP STUDIOは、フォトショのような「既にある程度完成している絵や写真に対して加工をするソフト」というイメージであり、最初の絵の描き出し(0を1にする作業)には向いておらず、最後の仕上げ(5を10に引き上げる作業)に向いている気がする。
その感覚的なところを言語化すると、
CLIP STUDIOは、
- 画面UIがゴチャゴチャしていて作業感が強い(=イメージを阻害している感じがする)。
- ラインアート(線画)をはじめとして、コミック・イラストを描くのに向いているブラシが多く、アート感覚に乏しい。
…みたいな感じ。ブラシについては自分でブラシ設定を変えるとか、ダウンロードすれば済む話だけど、作業感についてはどうしようもなく、デカイB4の原稿を目の前にして、頭が真っ白になることが僕はよくある。「とりあえず何でも良いから描き出してみるか」という気楽さが無いんだよね。。
なので、僕の作業の棲み分けとしては、ラフからペン入れまではiPad(Procreate)で行い、線画の調整、ベタ塗り、トーン貼りといった最後の仕上げはPC・液タブ(CLIP STUDIO PAINT)で行う…という感じでやっていこうかなと思っている。
ちなみに、ProcreateはPSD形式で書き出すことが出来るので、レイヤー情報を引き継いだまま、PC・液タブで続きの作業ができる。レイヤーの種類はラスターレイヤーに限定されてしまうけど、これは地味にめちゃくちゃ便利。というか神。
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というわけで、iPad Pro 11インチの使用感でした。
ちなみに、iPadの画面サイズについて、僕なりの考えをお伝えしておくと、
- 「Procreateしか使わん」→11インチでも問題ないよ。
- 「CLIP STUDIOを使ってイラストを描きたい」→11インチでも問題ないと思うけど、12.9インチの方が快適かも。
- 「CLIP STUDIOを使って商業用の漫画を描くぞー!」→12.9インチにしておこう。
…という感じです。
ProcreateとCLIP STUDIO以外のアプリが分からないので、メディバンペイントやアドビフレスコといった別アプリを使う場合はまた違った感想になるかも。その点は悪しからず。