箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

「WILLOWYBE」の家庭用サウナテントを自分なりにカスタマイズしたら整った。

一昨日、記事にさせてもらった「WOLLOWYBE」の家庭用サウナテントについて、そのままの使い方では「ととのう」の境地を得ることは難しかったんだけど、そのあと自分なりに研究・カスタマイズを重ねた結果、かなり使い心地が良くなったので、その自己流の方法を解説したい。

 

※なお、初回の感想はこちら。

pochitto.hatenablog.com

 

・・・ただし、解説に移る前にひとつだけ注意点に触れておく。

 

今回紹介する方法は、商品説明書には載っていない非公式の方法であり、商品が壊れたとしてもメーカーによる保証が受けられない可能性があるだけでなく、使い方を間違えると怪我をしてしまうおそれもあるため、その点を納得できる方のみ自己責任で試してほしい。

 

本記事に起因する一切の事故・アクシデントについて、当ブログでは一切責任を負いかねるので、くれぐれもご留意頂きたい。

 

本商品の問題点

では、解説に移る。

 

このサウナテントは、前回も言ったとおり「リラックス」と「美容」を目的としたミストサウナであり、そもそも「整う」ことを目的としたサウナテントではない。なので、そういう視点から見たときにいくつかの問題点がある。

 

まず、問題点の1つ目がこちら。

 

 

これは本商品に付属してくる「スチームボックス」というものであり、専用スチーマーで熱した蒸気をテント内にチューブで送り込み、このスチームボックスから蒸気を発して、テント内を蒸気で充満させるという仕組みになっている。

 

ただ、見てもらったら分かるとおり、このスチームボックスは小さい穴がいくつか空いているだけなので、噴出される蒸気量が少なく、全くテント内が熱くならない。おそらく、テント内の温度が上がりすぎるのを防ぐために、このような装置を介在させているんだと思われる。

 

 

それが証拠に、このスチームボックスの中身は水切り板が付いているだけで、それ以上の役割を果たしていない。つまり、テント内の温度を上げたい人からすれば、コイツは邪魔以外の何物でもないのだ。

 

そして、次の問題点がテント内の温度差。

 

 

このサウナテントには、当然ながらテント内の空気を循環させる仕組みなんて無いので、温かい空気は上へ上へと上昇し、そこにとどまってしまう。そのため、天井付近は熱いのに、足元はやたらと寒いという状態になる(水蒸気によって足元のシートが濡れ、それが冷たい空気によって冷やされてしまうため、余計に寒く感じる)。

しかも、本商品に付属してきた折りたたみの椅子は座面が高くないので、常に空気が冷たい領域に身を置くことになってしまい、結果として身体が温まらない。

 

そして、最後の問題点が、このテントの生地だ。

 

本商品は撥水性のある布地になっており、使用後にしばらく換気しているだけで直ぐに乾燥するので、蒸気を扱うテントとしてはかなり使い勝手が良い。

ただし、その代わり保温性が全くなく、テント内を温めても熱がどんどん外に逃げてしまい、結果としてテント内の温度が上昇しない。ベランダや庭で使うなら余計にそうなると思う(真夏の炎天下で使用するなら話は別だが)。

 

要するに、ここまでの話を小括すると、このサウナテントには「温度上昇を妨げるスチームボックスの存在」「熱い蒸気が天井付近に滞留してしまう」「保温性が無いので熱が外に逃げてしまう」という3つの問題点がある。

 

自己流の使い方

ここから先は、以上の問題点を踏まえて、僕なりにカスタマイズしたやり方を説明する。ただ、何度も言うように、説明書には載っていない独自の方法なので、もし試すなら自己責任でお願いしたい。

 

***

 

まず、僕は、スチームボックスを撤去し、スチーマーで熱した蒸気を直接テント内に送り込むことにした。

 

この方法で試してみたところ、スチーマーの出力をMAX(P15)にしても、テント内の温度が高くなり過ぎるということはなく、むしろ丁度良いと感じた。

 

ちなみに、このときに2つほどコツがあって、噴出口の向きは下でも真上でもなく、ちょっと斜め上ぐらいを向くようにしておいた方が良い。また、スチーマーからテントに繋ぐチューブは必ず短い方を使用し、チューブがダランと弛緩しないように注意する。

何故かと言うと、噴出口が下や真上を向いていると、テント内を温めるのに効率が悪く、自分の身体にも熱波が当たらないので、身体が温まりにくくなってしまう。また、チューブがダランと緩んでいると、その重みでテント内の噴出口がグイッと上の方を向いてしまい、蒸気がテント内にうまく噴出されなくなってしまう。

 

(※)噴出口の向きはめちゃくちゃ重要であり、これが少しでも変な方向を向くだけで満足感が大きく変わってしまう。ちゃんとテント内全体を温められる向きを自分で模索し、そのポジションを毎回再現できるようにしておくとグッド。

 

続いて、高さの調整。

 

 

僕は高さを確保するために、ホームセンターで「すのこ」を買ってきて、その上に椅子を設置することによって高さを出すことにした。

すのこは高さが20センチのものを使っているが、椅子に座った時に頭が天井に付くぐらいの高さになるように調整すると良いと思う。そうすると、良い感じに熱気を感じることができる。

 

なお、理想を言うと、高さが50〜60センチぐらいの台を設置して、そこにあぐらをかくのがベストだったんだけど、丁度良いのが無かったので諦めた。

 

そして、極めつけはテントの保温。

 

 

僕はホームセンターで売っているアルミシートをテントに被せるように設置することにした。これをやることで熱が外に逃げるのを防ぎ、テント内の温度を上昇させることができる。感覚的にはこれをやるだけで、2〜3度ぐらい上昇するような気がする。少々不格好だが、細かいことは言ってられない。全ては整えるためだ。

ちなみに、アルミシートを被せることによって窓も塞がるので、テント内が暗くなり、めちゃくちゃ良い雰囲気になる。リラックスBGMを流すことによってさらに集中できる空間を演出できるんじゃなかろうか。

 

というわけで、最終的にたどり着いたファイナルポジションがこちら。

 

 

すのこの上に安定感のある椅子を設置し、本商品に付属してきた折り畳み椅子は足を乗せるスツール代わりとして使うことにした。すのこを2枚並べて、もう少し大きい椅子を置いても良いと思うけど、とりあえず今はこんな感じで。

なお、蒸気の噴出口はやや自分に向けるような角度にすると、良い感じに身体を温めてくれる。ただし、噴出口との距離が近すぎると火傷してしまうので、ちゃんと距離を取るのが重要。また、蒸気の噴き出しと共に、たまにピュッと熱い飛沫が飛んでくるので、それを防ぐために身体にタオルを巻いておくと良い。

 

このポジションでサウナを体験してみたところ、蒸気が当たる部分(腰とか脚)は良い感じに熱せられ、熱気が天井付近に滞留するので頭も温まる。高さを出しているので足が冷えるということもなく、身体全体が温まっていくのを実感できた。

 

総評

総合的な満足度で言うと、本格的なロウリュサウナには勝てないものの、昔ながらの銭湯にあるようなスチームサウナと同等レベルと言えるんじゃないだろうか。

 

ちなみに、僕のやり方としてはこんな感じ。

 

  1. サウナに入る前に、しっかりと頭・身体を洗い、熱いシャワーで身体自体を予熱しておく。ちゃんと足先を温めておくのがポイント(湯船に浸かっても良い)。
  2. しっかりと予熱しておいたテントに20分ほど入る(10分を過ぎた頃から汗がボタボタと流れてくる)。
  3. 汗を流すためにサッと軽く水シャワー(水風呂だとやや寒いので、そこらへんはお好みで)。
  4. ベランダの窓際にリクライニングチェアを置いて10〜15分ほどプチ外気浴。

 

これを3セットぐらいやればちゃんと整う。

サウナに入っている時の「キツイ」という感覚もちゃんと味わえるし、水シャワーで汗を流す時の快感も感じられるし、外気浴をしている時に頭がぐわんぐわんと回る感覚もある。昨日なんて、整えた直後にベッドに入ってそのまま一瞬で眠りに落ちた。

 

ロウリュサウナで得られる快感を「100」だとすれば、このテントサウナで得られる快感は「60〜70」ぐらいかな。忙しくてサウナに行けないときはこれで十分だし、結構良い買い物をしたかもしれない。

 

というわけで、ご参考までに。