箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

マニアックな特化型ブログを運営する上での大事な視点

特化型ブログ

 私は、SNSはしないかわりに、ブログをよく読むんですが、いわゆる特化型ブログの中でも、ニッチなテーマを扱っているブログほど、更新が途中で止まってしまうことが多いように思います。

 

 たぶん、扱っているテーマがマニアック過ぎてなかなか読者が増えず、検索されないタイトルワードが多いために検索流入も伸びなかったのでしょう。その結果、ブログを継続するモチベーションを維持できなかったのではないかと想像します。もしくは、書くネタがなくなってしまい、途中で飽きてしまったとか。

 2、3記事ほどアップされて、最終更新が何年も前で止まっているブログなどに出会う度に凄く残念に思います。扱っているテーマが興味深いものであればあるほど、「もうちょっと書いてみない?」「再開してみない?」とお声がけしたくなるのです。

 

 今日は、そういった特化型ブログに関して、私の思うところ(願望)を吐き出してみます。なお、今回の記事でいう「特化型ブログ」とは、ある特定のテーマだけを取り扱うブログのことを指すのではなく、取り扱っているメインテーマがニッチ・マニアックなブログのことを意味します。

 

ブログメディアにおけるポピュリズム

 「ポピュリズム」と言うと、「大衆迎合主義」とか「衆愚政治」といったネガティブなイメージを抱くかもしれませんが、ブログに限らず、万人受けするメディアに民衆の人気が集中するのは当然の話です。

 これは、民主主義の弊害として語られることが多いのですが、私は、むしろ、そういったポピュリストの存在は、民主主義の発展には欠かせないものであるとすら思っています。まあ、私の政治思想は別に良いとして、ブログで例えるならば、凄いメジャーなテーマを扱っているブログや、最新のトレンドを取り入れたブログや、SEOを意識したブログなどがこれに当たるでしょうか。

(ちなみに、個性的・魅力的なキャラクターを売りにされているブログは、本日取り扱うポピュリズムからちょっと脱線するので、脇に置いておきます)

 

 他方、特化型ブログは、ポピュリストとは対極にある少数勢力です(別に、ポピュリストや大衆と敵対しているわけじゃないですけど)。日陰に咲く蒲公英みたいなものです。全然目立たない。華やかさもない。道行く人の視界にも入らず、誰も気づかない。いつ風で吹き飛ばされてしまうかも分からないような存在です。

 でも、歩き疲れて足を休めた通行人の目に留まり、「お、こんなところに綺麗な花が咲いてるじゃないか」と、心を休めることができる存在でもあります。

 

特化型ブログについて思っていること

 しかし、そういう特化型ブログをやっていると、全然アクセス数は伸びないし、閑古鳥が鳴く孤独な状況に耐えかねて、途中で放棄してしまう人が続出してしまい、結果として、読者やPV数を確保することのできたポピュラーなブログだけが生き残っていく。今、こういう図式になってるのではなかろうか、と。

 

 このことについて、私が思うのは次の2点です。

 まず、少数かもしれないけど読む人がいるということを知って欲しいですし、誰かに気づかれるまで続けて欲しいなと思うのです。PV数とかチェックしなくていいし、更新頻度も少なくていいので。ブログを続けるも辞めるもその人の自由ですが、せっかく他の人が取り上げない面白そうなテーマを見つけて、ブログを開設したのに凄く勿体無いですよ。

 

 もう一つは、そのニッチなジャンルを貫き通せば、あなたのブログがナンバーワンになれますよと言いたいです。例えるならば、誰も観光客が来ない辺境の地で、ひっそりとレストランをオープンするようなもの。最初はお客さんなんて来ないし、もしかしたら笑われるかもしれません。「そんなところでレストランを営業したって儲かるわけねえだろ」と。

 しかし、何事も最初にやった人貫き通した人は強い。1年、2年、5年、10年と継続して営業しているうちに、次第に口コミで広がって評判となり、地元では超有名な名物店になるかもしれません。しかも、高度の専門性ゆえに、他のブログは簡単に参入できません。これって、特化型ブログにしかない強みじゃないですか?

 

まとめ

 ブログのアクセスアップや収益化は容易ではありません。それゆえ、短期的なPV数や収益だけで言うなら、特化型ブログを選んだ時点で失敗しています。にもかかわらず、特化型ブログを始めた大半の人が、短期的な結果を求め、理想と現実の狭間で心と夢を砕いているように思うのです。

 飽きちゃったなら仕方ないですけど、特化型ブログをやるなら、もっと長期的な視点に立ち、PV数とか、SEO対策とか、そういったものはいったん無視して、「とにかく継続する」ということに重きを置いてみてはいかがでしょうか(マニアックな特化型ブログがもっと増えて欲しいなという個人的な願望でもあるんですけど…)