箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

完全に燃え尽き症候群になっている今日この頃。

あー。原稿作業が終わってから若干燃え尽き症候群になってるなー。

 

全然気合が入らないし、なんだか気分が憂鬱になることも多い。賞に応募してみたものの、それが全然ダメだったらどうしよう・・・とか、そんなネガティブなことをグダグダと考えている自分もいる。他人の評価なんてどうでも良いと言いつつ、箸にも棒にもかからなかったら、そりゃ多少は傷つくわけですよ。多少はね。

 

今回の作品については、自己満足かもしれないけど、頑張って描いたという気持ちが強く、それなりのものになったという自負もある。もちろん、プロの先生から見れば全然クオリティは低いかもしれないけどさ。「まあ、新人さんにしては、よく描けた方なんじゃない?」・・・と言ってくれても良いじゃないかと思ったりしてるわけだ。

 

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僕には少しトラウマというか、コンプレックスに感じていることがあって、「なんであの人の作品は認められているのに、僕の作品はダメなんだろう」と感じることが多かった。

 

3年ぐらい前だろうか。初めてWeb投稿をしたときに、そのサイトに投稿されている他の人の作品をチラホラと読んでみたことがあったんだけど、ふと目に留まった作品がいくつかあって、「ああ、この人の作品良いなぁ」と思っていた。たぶん、そう思ったということは、そう思わせるだけの "何か" があるということであり、やっぱりそういう人の作品には、編集者からもいくつかコメントが付いていた。

 

僕は、その中でも某投稿者(以下、「Yさん」という)の作品が好きになり、人知れずYさんのことをウォッチするようになった。ネットストーカーではない。純粋な推し活である。

それからしばらくして、Yさんの読み切り作品が某青年雑誌に掲載されたことを知った。僕が知る限り、YさんはSNSでの執筆活動を中心に行う人であり、たぶんYさんの作品を知った某青年雑誌の編集者がYさんにDMでスカウトしたんだろう。勝手な想像でしかないけど。

 

Yさんの作風は何と言うか、少し独特な世界観であり、一言で言うなら「不思議な雰囲気の日常系漫画」という立ち位置だと思う。大変失礼ながら、それほど画力は高くはなく、完全に我が道を行くタイプの漫画家さんである。

恥ずかしながら、僕はYさんの真似をしようと思っていた時期があり、Yさんと同じような独特の雰囲気の短編漫画を描いて投稿したこともある。ちなみに、この作品はそれなりに自信があった。

 

・・・・ところが、この作品は全然ダメだった。持ち込み先の編集者からは酷評されたし、妻からも「面白くない」と言われる始末で、たぶん漫画を描いていて一番メンタルをやられた時期だと思う。ちなみに、余談だが、Yさんの作品が掲載された青年誌にも投稿してみたものの、その雑誌については返信すら来なかった。

 

もちろん、Yさんと比較することに意味がないことは分かっているし、単純に自分の実力不足であることは百も承知なんだけど、「なぜ、Yさんの世界観はOKなのに、僕の世界観はダメなんだろう」と思ってしまったのも事実だ。

 

この記事でも書いたとおり、僕は今までの人生で、「ありのままの自分」を認めてもらえた経験がほとんどない。

pochitto.hatenablog.com

 

だからこそ、「ありのままの自分」を認められている人が羨ましいと思ってしまうし、自分の作品を否定されるたびに、自分にはそういう瞬間はもう来ないのかなと悲観してしまう。「ああ、また今回も否定されるんだろうなー」とか。今の自分の感情を言語化するなら、そういう感じだと思う。

 

まあ、傷つきながらも、どうせ気持ちが回復したらまた何か描くんだけどね。「自分とは何者なのか」を探しながら。