さてさて、2023年が新たにスタートして、既に10日ほどが経過した今日この頃。皆様はいかがお過ごしだろうか。
かく言う私は、年明け早々、謎の胸痛・背中痛に苛まれ、「こりゃ病院に行かんといけんなー、いきなり幸先が悪いなー」と落ち込んでいたんだけど、ダメ元で睡眠時の口呼吸を防止するテープを口に貼って寝たら、見事に痛みが和らいだ。
しかも、この口呼吸防止テープのおかげで、昨年からずーっと続いていた喘息の症状も改善されたし、毎晩ぐっすり眠れているし、まさに一石三鳥である。特に喘息の症状が和らいだことはめちゃくちゃ嬉しい出来事で、原因と対策を知れたことを考えれば、むしろ幸先が良いと言うべきだろうな。うん。
・・・というか、もっと早く気づくべきだったけれど。
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んで、創作活動の方はと言うと、昨年末からネームが停滞しており、なかなか筆が進まない日々を送っている。
特にストーリー構成と演出を見直しており、「ストーリー及び構成をもっとシンプルにして、演出面で個性を出していこう」と考えているところだ。
参考になったのは、元週刊少年ジャンプの編集者・斎藤氏とライアーゲームで有名な甲斐谷先生のご意見。「映画やアニメといった映像作品の物語構成を漫画に当てはめようと思っても上手くいかない」といったアドバイスや、「つまらない話をさも面白いかのように見せる技術が構成・演出である」といった指摘にハッとさせられた。
最近は、アニメや映画の構成を参考に描く漫画家さんも多いですし、知っておいてもちろん損はないです。が、注意してほしいのは映像と漫画の時間感覚は全然違うこと。映像のほうが、入れられる情報量が圧倒的に多いんです。
なので、最初にチャレンジするであろう短いページの読切漫画に、2時間映画の構成をそのまま詰め込むと、だいたい展開を追うだけでページを使い切ってしまい、キャラ描写(後述)もできずに終わってしまいます。
個人的には 漫画は「話と絵」じゃなくて「話と構成と演出と絵」だと思ってます。比率でいえば「2:2:4:2」かなあ。あくまで個人的な意見です。僕が同業者の作品を見て「この人すげえな」と思うのは「構成」と「演出」の力がすごい人です。
「構成」って理解しやすいようにお話を組むことです。「演出」ってつまんない話を さも面白いかのように思わせることです。
「2時間映画の構成をそのまま詰め込むと、だいたい展開を追うだけでページを使い切ってしまう」という指摘は、まさに僕のことではないかと。
甲斐谷先生の構成・演出の考え方もめちゃくちゃ参考になるなーと思う。
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最近、線画やクリスタのテクニックで参考になったのはこちら。
こちらは、人気BL漫画家のスカーレット・ベリ子先生(以下「ベリ子先生」)の動画で、アナログっぽい線を描く方法を解説されている。
ベリ子先生は、アナログっぽい線を描くコツとして、「下書きを描き込み過ぎない」と前置きをしつつ、「ペンの太さは今の3倍で描け」「ペンのストロークは短くしろ」とアドバイスを送られている。
これは、アナログっぽい線を描きたい人には「ああ、なるほど」と納得できる話で、「ペンのストロークが長いとツルッとした一本線になってしまう」というベリ子先生の指摘には、思わず「そう!そうなんだよ!」と唸ってしまった。
(※)そのため、ベリ子先生は、髪の毛のように長いストロークで描きがちな部位についても、取っ掛かりを作るために短いストロークを重ねて線を引かれている。
ペンの太さについては、前から薄々気づいていたが、ベリ子先生の話を聞いて確信に変わった。デジタルで細い線を描くと、自分が思っている以上に線が潰れてしまう・・・ということに。「太い線で描く」というのもこれから意識していこうと思う。