今日から「最終修正フェーズ」を開始し、1日で7ページの修正が完了した。
ほぼ原稿は出来上がっており、そこに若干の手直しを加えるだけなので、こういう風に、基本的にはサクサク作業は進んでいくだろうと思う。つまり、もし仮に1日7ページのペースを維持できるのであれば、1週間程度で最終修正フェーズが終わる計算になる(修正を必要とするのは全部で44ページなので)。
ただ、昨日も言ったとおり、唯一の懸念点はM2 Mac miniのマシンスペックであり、今日も修正作業をしながら、ブラシ描写が遅延するなどの不具合が起こりまくっていた。
本当はもっと緻密・丁寧に描きたいのに、それが出来ないもどかしさでかなりイライラさせられた。果たして、ちゃんと修正作業を進められるんだろうか。
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もっとも、僕にはひとつ不思議に思っていることがあって、それが「以前使っていたiMacとの差」だった。
要するに、同じメモリ容量(16GB)を搭載したマシンで、同じ作業内容を行っているにもかかわらず、以前使っていたiMac(2019年モデル)はこんなにも不具合を起こすことは無く、CPU・GPUの性能差だけマシンスペックは上がっているはずなのに、なぜこんなにも不具合が増えたのか・・・という疑問である。
しかし、この点に関して、今日あることにふと気がついた。
もしかして、4K液タブでちゃんとした原稿を描くのは、これが初めてなんじゃないか・・・ということに。
僕は2021年から漫画を描き始めたんだけど、当初使っていたのはFHD解像度の液タブ(Cintiq16)であり、冷静に考えてみると、初めて描いたストーリー漫画も、初めて新人賞に応募した作品も、担当者に見せるために描いた50ページ前後の漫画も全てこのFHD解像度の液タブで描いたものだった。
そして、2022年3月頃に今使っている4K液タブ(Cintiq Pro 24)に買い替えたんだけど、2022年は一身上の都合により、ほぼ創作活動を行うことができず、本格的に復帰できたのは2023年からであり、昨年1年間で僕が描いた漫画原稿は、10〜20ページ程度の短編読み切り3本だけである。
しかも、この3本の読み切り漫画は、それほどレイヤー数が多くない(作画内容が複雑ではない)漫画であり、PCに与える作業負荷も大きくはなかった。つまり、50ページを超えるような本格的なストーリー漫画で、しかも作画内容が超複雑なものを4K液タブを使って描くのは、これが初めての経験なのだ。
ということは・・・だ。
iMacで不具合がそれほど多くなかったのは、作業負荷の軽いFHD解像度の液タブで作業していたからであり、「4K液タブで本格的な商業漫画を描く」という作業負荷を考えたときに、いくら最新のM2チップとはいえ、iMacよりも不具合が増えるのは当然の帰結だったのだ。
うーん。だとすると、僕は根本から誤解していたなーと思う。僕の認識的に、クリスタでB4キャンバス・解像度600dpiの漫画原稿を描こうと思ったら、メモリが16GBあれば十分と考えていたんだけど、たぶんCPU性能も含めて、それだと全然足りないんだと思う。
「フォトショを快適に動かすためには最低でもメモリが24GB必要」という話を聞いたことがあったんだけど、たぶんクリスタも似たようなもので、セルシス公式が出している推奨スペックよりもはるかに求められるマシンスペックのハードルは高いと考えた方が良い。それぐらい4K液タブの負荷は重い。
最初は「iMacでも出来たんだから、最新のMac miniで出来ないはずはない」と考えていたけど、そもそも作業環境がFHDから4Kに変わっており、それが想像以上にマシンスペックが要求されるものだった・・・ということで、一応僕の中でひとつ解決されることになった。
これから4K液タブを使って商業漫画を描こうと思っている方。M2 Mac miniのメモリ16GBだと全然足りません。僕はそのうち買い替えます。それでは。