これまで僕は、幾度にもわたってノートのことをツラツラと書いてきたけれど、ようやく自分の中で「これでいこう」と思う形が見えてきたので、「完結編」としてまとめたいと思う。
・・・まあ、完結編と言いつつ、またこの企画の続きを書くかもしれないけどね。その時はその時で。
<過去記事はこちら>
ちなみに、ここで書いていることは、こちらの記事で、僕が辿り着いた「最善の創作活動のあり方」という考え方に基づいている。
では、いってみましょー。
日常的なことを書き殴るノート
まず、創作活動とは関係のない「日常生活におけるメモ帳」として、以前もこのブログで取り上げた「Seriaのクラフトメモノート(A6無地)」を使おうと思う。

このノートは、無地なのでメモを取るのには向いており、ページ数も多くて非常にコスパに優れる。意外に紙質もよく、一部の万年筆インクでは裏写りもしなかった。
A6サイズだと、アイデアを書き殴ったりするのにはスペースが小さいんだけど、「頭の中のごちゃごちゃとした日常生活の思考」とか、「調べたお店の電話番号」とか、「読んだ本の要点・要約」などを書き殴るのには十分である。安いので雑に使っても良いという安心感もある。
相性が良いのはボールペンであり、最近買った「LAMY Safari ローラーボール」を使って色々と書き込んでいる(替芯はシグノUMR-85Nに交換済)。このLAMY Safari ローラーボールについてもいずれ記事にしたい。
ライフログノート(スケッチジャーナル)
次に、「ライフログノート」兼「スケッチジャーナル」として、「無印良品 A5・横罫ノート」を使っていこうと考えている。

僕は、「本格的なジャーナル」が続かない人間なので、バレットジャーナル的な使い方は一切せず、マンスリーログおよびデイリーログを自分なりにカスタマイズした使い方をしていこうと考えている。
まず最初に、1ヶ月間のマンスリーカレンダーを書き、そこに「天気」「気分」「出来事の見出し」を書く。その月に達成したい目標があるなら、「ゴール」として書いておく。
「気分」はカラーマーカーで塗り分けるようにしていて、気分が良かったのであれば黄色、悪かったのであれば青色、普通だったのであれば緑色・・・というように塗る。「出来事の見出し」は、その日起こった出来事を簡単に書く。例えば「鎌倉観光」とか。
カラーマーカーで気分を塗り分けようと思ったのは、後で見返したときに、その月がだいたいどういう気分だったのかを視覚的に把握しやすくするためである。
黄色が多かったのであれば「よし、この調子でコンディションを維持しよう」と思えるし、青色が多かったのであれば「ポジティブ要素が足りていないから、次の月はもっと楽しい予定を入れよう」と気持ちを切り替えられる。
次に、デイリーログを書いていく。僕は、1ページを半分に割って、半ページを1日分のデイリーログとして使っている。
1日の始まり(もしくは前日の寝る前)に、その日やりたいことを書き、1日の終わりにそれを実行・達成したかどうかを確認する。そして、「その日、自分の感情がポジティブになれたこと(ポジティブに解釈できたこと)」をタイトルをつけて簡単に書く。長々と書く必要はなく、3行ぐらいでも良いし、箇条書きにして1〜2個だけ書いてもいい。
また、空いているスペースに、自分が「好き」「良い」「興味がある」と思っていることをスケッチを交えて描く。ここで書くのは何でも良く、行ってみたいお店・イベントでも良いし、自分が気に入ったロゴデザインでも良い。
ハヤテノコウジさんは、そういうスケッチをカレンダーに描き込んでいく形式をとっているが、僕の場合はそれをデイリーログに描くようにしている。必ず、自分がワクワクすることを描くのが条件。
なお、このライフログノートで使う筆記具は以下のとおり。
- LAMY アルスター(インク:プラチナ カーボンインク)
- LAMY サファリ(インク:LAMY ブルーブラック)
- 無印良品 アルミ軸万年筆(インク:色彩雫 月夜)
- マイルドライナー
- 呉竹 クリーンカラー リアルブラッシュ
文字筆記&スケッチに一番使いやすいのは水性顔料インクの入った万年筆だという結論に至り、LAMYアルスターにプラチナカーボンインクを入れて、これをメインで使っている。水性顔料インクなので、マーカーを引いたり、水彩筆ペンで塗っても滲まないし、めちゃくちゃ使い勝手がいい。文字も書きやすい。
ブルーブラック系のインクが入った他の万年筆も使っているが、そこに関しては、水性のボールペンとかでも良いかなと思ったりもする。
1日1言葉ノート
僕が新たに日々のルーティンに付け加えたノート。自分の心がグッときた言葉・詩・名言・フレーズなどを、1日1ページずつ書いていく。使用するのは「無印良品 単行本ノート」。

本当は、こういうノートを用意するつもりはなかったんだけど、書き殴りノートに使えそうなノートを探していて、無印良品の単行本ノートに万年筆で言葉を書いてみたら、自分の心が思った以上に落ち着くことに気づき、これを習慣化しようと決意した。
安くてページ数が多いものの、パカッとフラットに開くことができないし、裏写りもしてしまうので、お世辞にも良いノートとは言えないが、ただ自分の好きな言葉を書いてるぶんには何の問題も感じない。

ちなみに、このノートは全部で368ページなので、1日1ページずつ書いていけば、約1年で使い切る計算になる。自分の好きな言葉を1年分溜めていこうと思う。
アイデアノート
創作活動に関するアイデアを膨らませていくのに使う「アイデアノート」は、「BIBLIO NOTE(ビブリオノート)」を選んだ。

僕がアイデアノートに求めている条件は以下のとおり。
- A5サイズ
- 綴じ製本(180度フラットに開く)
- 無地(無罫)
- 描き味がよく、裏抜け・裏写りもしない。
- それなりにページ数がある。
- そこまで高くない。
僕がノートを探していて、一番悩んだのが、この「アイデアノート」であり、色々と買い漁ったものの、すべて何かしらの欠点が見つかってしまった。
例えば、「ミドリMDノート」は、紙質がツルツルとし過ぎていて、描き味に難を感じてしまい、「MDコットンノート」については、描き味は良かったものの、裏写りが激しく、ページ単価も高すぎた。
「無印良品 A5無地ノート」は、紙質やコスパは問題無かったが、ページ数が少なすぎて却下。「ターレンス アートクリエイションスケッチブック」は、アイデアノートとして使うにはオーバースペックだと感じてしまう。
そうやって最終的に辿り着いたのが、この「BIBLIO NOTE」である。
このノートは描き味もよく、すべてのページがフラットに開き、滲みやすい水性インクでも裏抜けしない。ページ数も多く、そこまで価格が高いというわけでもない(ページ単価が4円程度)。イッツ・パーフェクト。僕の希望条件をすべて満たしている奇跡のノートだった。
現在は、Pinterestなどで気になった絵をひたすらスケッチしたり、そこからイメージを膨らませていって、思い付いた「シーン」「キャラデザ」「構図・レイアウト」「セリフ」「展開」などをシャーペンで描き殴るノートとして使っている。

まあ、裏写り・裏抜けがどうのこうのと言いつつ、結局シャーペンを使っているんだけどね。アイデアラフを描くのにはやっぱりシャーペン・鉛筆が一番合っていると感じるので、その点についても、また後日ブログで書いてみたい。
ちなみに、「ミドリMDコットンノート」が余っているので、このノートを使い切ったあとに、いったんそっちのノートを挟むかもしれないが、BIBLIO NOTEは、将来的にずっとリピートしたいと思えるノートである。本当にオススメ。
プロット・絵コンテノート
アイデアがまとまったら、次にプロット・絵コンテ(ネームラフ)を描いていくわけだけど、それを整理するために、「無印良品リフィルノート(A5)」「無印良品 裏写りしにくいルーズリーフ(A5方眼)」「コクヨ・マルマン ルーズリーフ(A5無地)」を使う予定でいる。

僕は、手にリングが干渉してしまうのが嫌いなので、基本的にリングノートは使わない主義なんだけど、ルーズリーフを1枚1枚分離できるので、リフィルノートだけは別扱いとしている。
ちなみに、方眼ルーズリーフを使うのは、コマ割りを描くのに向いているからであり、ミリペンで枠線を引いて、そこにシャーペンでラフを描いていく(無地ルーズリーフは、構成とか、大まかなストーリーの流れを整理するのに使用)。
なお、方眼罫線の綴じノートを使わない理由は、このノートを参照しながら、iPadでネームを描いていくため、パタンと折り畳めないと不便だからである。
iPad Pro 11インチ(Procreate)
最後に、プロット・絵コンテが固まったら、iPadのProcreateを使って、ネームを描いていく。

元々、ネームはクリスタで描いており、本当はそっちの方が便利なんだけど、いちいちネームを描くときだけ課金するのも面倒臭いし、最近はProcreateで描くようになった。
ただ、最終的にクリスタ(PC・液タブ)で仕上げを行うため、PSDで一括出力したあと、それをひとつひとつクリスタの原稿に貼り付けなければならず、これはこれで本当に面倒臭い。月額課金とか、そういうものを気にする必要もないぐらいお金に余裕があればクリスタを使うんだけど、今はとりあえずProcreateで我慢しようと思う。
ちなみに、Procreateで使えるネーム用のテンプレートを自分で作ったので、もし興味があれば、こちらの記事をご参照頂きたい。
おわりに
というわけで、ノートの使い分けに関する完結編でした。
ノートを買い漁ると同時に、ペンや万年筆(インク)にもこだわりを持つようになり、万年筆やインクも色々と買い漁ってしまった。まさに散財の極みである。
ただ、自分の中で、もうこれ以上の筆記具は要らないというラインも出来たので、これからは今持っているペン・万年筆を大事にしながら、ノートを使っていきたいと思う。
紹介したいと思っている文房具もあるので、それはまた別の機会に。ではまた。