箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

MovinkPad Pro 14の実機を触ってきた。

今更ながら、ヨドバシカメラまで足を運び、MovinkPad Pro 14の実機を触ってきたので、ざっくりと商品レポートを。

 

 

まず、実物をパッと見た印象としては、「外に持ち運ぶタブレットとしてはギリギリ限界のサイズ」という第一印象だった。

 

たぶん、これより大きいサイズだと持ち運ぶには不便だし、これより小さいサイズだと絵(漫画)を描くのに苦労するのではないかと思う。なので、14インチというのは、ポータブルタブレットとしては、結構絶妙なサイズ感な気がする。

 

また、片手で持ち上げてみたけど、重量(699g)も特に気にならなかった。

普段からiPad Pro 13インチとかMac bookを使っている人なら、慣れている重さだと思う。これなら全然気軽に外に持ち出せるんじゃないだろうか。

 

あと、iPadとは違って若干横長のアスペクト比(16:10)になっているのも良き。

皆さんご存知の通り、クリスタはツールパレットをたくさん出した状態で描くことが多く、横のスペースがとにかく重要になるけど、そういう意味ではまさに「クリスタを使うためのデバイス」と言って良いかもしれない。クリスタ以外も使う予定ならちょっと微妙かもしれんけど。

 

というわけで、さっそく試し描き。

 

 

思った以上に軽いし、サクサク動く。

 

1枚だけのレイヤーに負荷の軽いブラシでシャシャッと描いてるだけなので、この状態での試し描きに意味があるかどうか不明だけど、とにかくプロペン3の軽さに感動した。第2世代のアポーペンが「18.2g」で、プロペン3が「9.1g」なので2倍違う。

 

また、ペンの追従・視差・傾き検知も問題なし。

有機ELパネルも普通に綺麗だと思った。僕が普段使っているCintiq Pro 24の液晶パネルよりも黒の発色が良いように感じる。Cintiqシリーズとの一番の違いはここかな。

 

逆に、悪い点を挙げるなら、タブレットとしての使い勝手が悪い・・というところだろうか。iPadのようにSlideOverは使えないし、プロクリエイトなどのiOS専用アプリも使えない。あと、iPadのようにアクセサリーもまだまだ充実していない。ここらへんのデメリットをどう捉えるか。

 

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今回、MovinkPad Pro 14の実機を触ってみて、より自分の中で迷いが増した。

iPadとMovinkPadのそれぞれに良さがあると思ったからだ。

 

今回、プロペン3の軽さに感動したけれど、「軽いから良い」とは一概に言えないと思っており、ステッドラーのピグメントライナーと製図用シャーペン(925-25)の違いみたいなもの・・・と思ったりもする。

 

 

すなわち、ピグメントライナーの重さは「8g」で、925-25の重さは「17g」であり、ほぼ「プロペン3」と「アポーペン」の重さと同じであるが、「軽いからピグメントライナーの方が描きやすい」とはならない。

たしかに、ピグメントライナーの方が手は疲れにくいが、そのかわり、ペン先がフラフラとする感覚があり、個人的にはコントロールするのが難しいと感じる。むしろ、重たい925-25の方が自重でストンと紙に落ちてくれるので、そんなに力を入れなくても、スーッと思ったとおりの線が描ける。

 

ちなみに、製図用シャーペンで使用頻度が最も高いのは「グラフギア1000」であり、これはなんと「20g」も重量がある。僕はこういう重たいペンが好きだ。

そのため、18.2gのアポーペンを使っても、僕はそんなに疲れないし、そこまで描きづらいとも思わない。

 

また、重たいペンの方がしっかりとした線が描ける感覚があって、軽いプロペンを使っていると、なんというか線が弱くなる傾向があるように感じる。

というのも、僕は筆圧が激弱であり、ペンをフワッと持って、シャッと軽いタッチで描くタイプなので、プロペンのような軽いペンを使うと、弱々しい線になりがちである。逆にアポーペンで線を引くと、ペン自体の重さもあるので、しっかりとした線が描ける。そういう感覚の違いがある。

 

そのため、それぞれに得意な領域は違うような気がしていて、重たいアポーペンを使うiPadでは、ラフ絵やしっかりとした線を引きたい場合には向いているし、逆に、軽いプロペンを使うMovinkPadでは、繊細な絵を描くのに向いている気がする。

これは、要するに「絵柄の違い」であり、しっかりとした線でパキパキとした絵(デフォルメ系)を描く人はiPad、細かい線で緻密な絵(リアル系)を描く人はMovinkPadの方が向いていると思う。

 

 

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僕個人としては、しばらくタブレットはiPadでいこうと思っており、今取り掛かっているネーム・原稿をiPad+液タブ(Cintiq Pro 24)で描く予定でいる。

iPadでやってみて、自分に合っていないと思うなら、そのタイミングでMovinkPadへの乗り換えを検討してみようかな、と。

 

というわけで、MovinkPad Proの実機を触りに行った話でした。