箱庭的ノスタルジー

世界の片隅で、漫画を描く。

僕は根本的に何かが欠如していると思う。

さて、どうしたものか。またまたネームが振り出しに戻りそう。

 

当初自分が考えていたテーマでオチまでもっていこうとすると、「何かが足りない」という感想になってしまって、2〜3個エピソードを追加した。そうすると、一応オチとしては完結しているんだけども、自分が考えていた最初の方向性・テーマとは違うものになってしまう上に、新たなに追加された要素の描写が足りないという状況になってしまった。ものすごく中途半端。

 

うーん。ストーリーって難しいなぁ。トホホ。

 

なにかストーリーを思いついたとしても、それを描きたいと思えるかどうか(描きたい絵が思い浮かぶかどうか)は別の話で、「お、この話めっちゃ面白そう!」と思っても、「単調な会話劇になりそうだな」とか、「キャラの演技が思いつかない」とか、そういった絵・構図の部分で計画が頓挫してしまう。「ストーリー」と「絵」がなかなか両立しないのだ。

極稀に両方を満たすアイデアが思いついたとしても、そういうアイデアはありきたりだったり、既にどこかの誰かが実践済みだったりして、陳腐の域を出ないものだったりする。今回考えたプロットも、よくよく調べてみたら、過去に類似作品が存在したり、既に同じような設定を考えている人がいたりしてものすごく焦った。というか、キャラの見た目・性格まで被ってて、マジかよ…となった(ちなみにその作品のことは知らなかった)。

 

僕がいかに凡人かということが痛いほど分かってしまった。アイデアで勝負できるタイプの人間じゃないんだよ。でも、かといって絵が上手いわけでもない。キャラも描けない。なーんにも強みがない。「ストーリーは単純だけど絵が魅力的」というタイプでもないし、「絵は下手だけどストーリーに惹き込まれるものがある」というタイプでもない。「絵もストーリーも描けていないけど、キャラに光るものがある」とか、「すべてが平凡だけど、設定や世界観に個性を感じる」とか、そういうタイプでもない。なーんにもない。

 

今回の作品は、とにかく何でも良いから描こうと思って筆を取った。でも描き上げる前に心が折れそう。僕は完成させることすらできんのか。じゃあ、僕には何が残っていると言うんだろう。なんでも良いから漫画を完成させられる人が羨ましい。その人は、認められようが認められまいが、漫画を描くのが好きで、それを純粋に続けられるという才能を持っている。間違いなくそれは才能だ。僕にはそれもない。

 

さて、どうしたものか。

漫画を描くのをやめて、違う方向性に進むか。アイデアが出てこないし、このまま続けても仕方ないのか。せめて何か強みがあればなぁ、自分に。